斉藤陽子 | Takako Saito

斉藤陽子 | Takako Saito

斉藤陽子-takako-saito

斉藤陽子(Takako Saito)は1929年福井県鯖江市に生まれ、1960年代に渡米してニューヨークのフルクサス・コミュニティに参加し、フルクサスの創始者ジョージ・マチューナスの助手として制作・編集・イベント運営に携わった。その傍ら五感を用いて作品を「遊ぶ」ことを促す、独自のオルタナティブ・ゲーム作品を多数制作した。 とりわけ《Sound Chess》や《Spice Chess》に代表される一連のチェス作品は、嗅覚・聴覚・触覚を通じてプレイヤーが駒を識別するという革新的な発想により、初期の代表作として高く評価されており、ニューヨーク近代美術館(MoMA)は他の作品も併せ16点を収蔵している。 斉藤は観客の参加を前提とするいわゆる「参加型アート」のパイオニアでもあり、1960年代から続けた代表作《You and Me Shop》のシリーズでは、作品が完成品として提示されるのではなく、観客が素材を選び、組み合わせ、作家と対話しながらその場で作品を成立させるというプロセスそのものを芸術として提示した。 斉藤は1970年代以降フランス、イギリス、イタリア滞在を経て、ドイツのデュッセルドルフに定住し、2025年9月に亡くなるまで同地を拠点に制作を続けた。近年の再評価を経て、欧米では日本の女性美術家として草間彌生、小野洋子と並び称され、MoMAのほか、ポンピドーセンター、大英博物館、ルートヴィヒ美術館、M+など世界の主要美術館を含む60以上の収蔵機関に500点以上の作品が収蔵されている。

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