ALife(Artificial Life、人工生命)は、生命の本質とは何かという問いに対して、人工的なシステムを実際に構築・作動させることで理解に迫ろうとする研究アプローチである。ここで重要なのは、見た目が生物らしいかどうかではなく、相互作用、自己組織化、変化、持続、予想外の振る舞いがどのように現れるかである。

ALifeの特徴は、全体のかたちを上から直接与えるのではなく、局所的なルールの反復から全体のふるまいが立ち上がる点にある。設計者は要素の状態、更新規則、相互作用範囲などを明示的に記述し、その局所ルールの積み重ねから秩序、崩れ、循環、増殖のような複雑な現象が創発する過程を観察する。したがって、ルール自体は比較的明確で、ブラックボックス性は低い一方、結果として現れるパターンは予測しにくいことがある。

代表的なモデルとしてセル・オートマトンがあり、特にジョン・コンウェイのライフゲームはよく知られている。なお、近年ではニューラル・セル・オートマトンのように、セル・オートマトンの局所更新則をニューラルネットワークで表現し、機械学習によって獲得させる研究も進んでいる。