ボトムアップとは、個々の要素がもつ局所的な規則や相互作用の積み重ねから、全体の構造や秩序が事後的に立ち上がる方式を指す。あらかじめ完成形を大域的に指定するトップダウンと対をなす考え方であり、人工生命や群知能、自己組織化の研究、そして生成的な視覚表現の設計原理として用いられる。

代表例はセルオートマトンである。各セルは近傍の状態だけを見て更新されるが、その連鎖が画面全体の模様や周期的な振る舞い、増殖と崩壊のパターンを生む。設計者はルールを与えるだけで、結果として現れる形を直接描いてはいない。

一方、ピクセルソーティングは処理範囲・方向・ソートキーといった大域的な枠組みに従って画素を再配置するため、相対的にトップダウン寄りに位置づけられる。ディストーションはその中間にあり、ノイズ場やマスク、ベクトル場、時間関数など外部から与えた座標制御に依存する場合はトップダウン寄りだが、直前の状態を局所参照するフィードバック型の実装ではボトムアップ的な性格を帯びる。この語は単に「下から上へ」という方向を示すだけでなく、生成や制御の主導権が局所にあるのか大域にあるのかを見分ける軸としても使われる。