メタ創造とは、作家が作品の最終形を直接決定するのではなく、作品を生み出すプロセスやシステムそのものを設計する創造のパラダイムである。ミッチェル・ホワイトロウが著書『Metacreation: Art and Artificial Life』で定式化した概念で、「創造という行為そのものが、プロセスの創造へと移行する」状態を指す。完成品を作ることよりも、自律的に生成が進む仕組みを構築することに重心が移り、作家の役割は制作者から規則の設計者、あるいは生成系の育成者へと変質する。
この発想は人工生命(ALife)とメディアアートの交点で育った。とくにセルオートマトンは、単純な局所規則から予測不可能な複雑性が立ち上がる「創発」を体現する計算モデルとして、メタ創造を代表する道具立てとなっている。人工生命アートの分類では、形態形成やパターン生成の論理を提示する「抽象機械」として位置づけられる。ライフゲームから連続空間へ拡張された Lenia、さらに探索を自動化する手法や身体をもつAIへと連なる系譜は、離散から連続へ、手作業の設計から自動発見へという展開を示している。
メタ創造は同時に、作者性の所在を問い直す枠組みでもある。生成の決定的な部分をシステムに委ねるとき、作品の帰属や著作権、生成物に対する責任はどこに置かれるのか。生命、知能、創造性といった概念そのものの定義を揺るがす点に、この概念の批評的な射程がある。