介入(intervention)とは、既存の空間・システム・状況の内部に働きかけ、その流れや意味を変更する実践を指す。現代美術には、美術館・都市・メディア環境といった制度化された場に対して、許可なく、あるいは想定外の仕方で作用する「アーティスティック・インターベンション」の系譜があり、シチュアシオニストの状況構築からストリートアート、メディア環境へのハッキング的実践までが含まれる。自前の場をつくるのではなく、他者が用意した場のただなかで振る舞う点に、この語の核心がある。

体験デザインの文脈では、参加者の行動や体験の流れに設計的に働きかける操作を指し、マジックサークルのように行為へのアリバイを与える枠組みの設計と対をなす。メディアアートにおけるゲームの系譜では、2000年代にオンラインゲーム空間を政治的・社会的な公共圏として占拠する「戦術的ゲーム介入」が現れた。商用プラットフォームという他者の空間の内部で行われるという点に、この語の現代的な射程が表れている。