ニューラル・セルオートマトン(NCA)は、セルオートマトンの局所更新則をニューラルネットワークで表現し、機械学習によって獲得させる手法である。従来のセルオートマトンでは遷移規則を人間が設計するか総当たりで探索するしかなかったのに対し、NCAでは規則を畳み込みネットワークや多層パーセプトロンとして記述し、目的の状態に近づくよう逆伝播法で最適化する。個々のセルは近傍の情報しか参照しないという制約を保ったまま、大域的な目標を達成する規則が学習される点が特徴である。
代表的な応用は形態形成とテクスチャ合成である。単一のセルから特定の図像を成長させ、一部を破壊しても再生する振る舞いを学習させた研究が2020年前後に注目を集め、以後、画像の高解像度化、分類、シミュレーションの代理モデルなど幅広い領域に展開している。学習された規則は局所相互作用から秩序が立ち上がる過程を明示的に扱うため、自己組織化や人工生命の計算モデルとしても研究されている。