Beautiful Medium は、NEORT++ が村本剛毅との共同企画として開催する資料展示(2026年2月20日〜3月1日)。タイトルは村本の書籍『Beautiful Medium』に由来し、同書が掲げる「美しいメディア、ということがありえるだろうか?」という問いを起点とする。

この問いが向けられているのは、作品の内容ではなく、それを運ぶメディア(媒体)そのものである。絵画における画布、写真における印画紙、映像におけるスクリーン、Web作品におけるブラウザ——いずれも通常は中身を透過させるだけの器として扱われ、批評の対象からは外れてきた。美しさが語られるのは器に載せられた像についてであり、器そのものではない。この展示は、その透明な器を前景に引き出し、媒体それ自体が美的判断の対象になりうるかを問い直す。

デジタルアートにおいてこの問いは避けがたいものになる。作品はブラウザ、ディスプレイ、プロトコル、ファイル形式といった技術的条件の上でしか成立せず、媒体の仕様が見え方や持続そのものを規定する。媒体を透明なものとして扱えないという条件は、そのまま媒体の美学を考える出発点となる。