「Web as a Medium」は、コードベースのアートにおける表現媒体としてのWebの特性に焦点を当てた展覧会であり、Webを主要なメディウムとする10名のアーティストの作品を展示するものである。同時に、Webを単なる配信経路ではなく作品の成立条件そのものとして捉える視点を指す言葉としても用いられる。
展覧会の前提には、HTML・CSS・JavaScriptで構成される作品にとって、Webブラウザが実行環境でありキャンバスでもある、という認識がある。NFTのプラットフォームでは画像・映像・コードといった多様な形態の作品が並列に扱われるが、そのうち実行環境としてのWebの性質を意識した作品はどれほどあるのか、という問いが出発点に置かれている。Webがまだ目新しく実験的だった時代から、Web2.0を経て、ブロックチェーンという新たなメディウムが加わる現在へと環境が移り変わるなかで、Webを主要なメディウムとする作品がどのような進化を遂げたのか、その現在地を確かめる試みである。
先行例としては、2000年代前半のNEEN Manifest、そしてRafaël Rozendaal、Kim Asendorf、exonemo らの実践が挙げられる。Webの新しい、時に無駄とも見える使い方や、オンライン文化の拡張を示してきた系譜である。本展ではこれらの延長として、テゾスチェーン上でのNFT化と組み合わせたときにWebベースの作品の特性がどう現れるかも論点となっている。