合成された映像とは、レンズを通して現実の光をそのまま記録した映像ではなく、データやモデルにもとづいて計算的に生成・構成された映像を指す。コンピュータ・グラフィックスによる描画から、写真の集積を学習した生成モデルの出力まで幅が広く、プロンプトによる画像生成はその一部にすぎない。共通するのは、画面上の像が特定の時刻・場所からの光の痕跡ではなく、統計的あるいは幾何学的な構成の結果である点にある。

この性質は映像の質感と説得力の関係を反転させる。Hi8のような低解像度の粗い粒子は、その映像が人工的に構成された何かであることをかえって露呈させる。一方で高精細な映像は最も説得力を持つが、それゆえにしばしば最も合成的でもある。映像を時間軸に沿って積層し、仮想的な三次元ボリュームとして扱う手法も同様に、記録から出発しながら通常の再生では現れない断面を切り出し、時間と空間の秩序を組み替えた像を作り出す。合成された映像は現実の再現ではなく、知覚や時間構造そのものの再編成として機能する。

展覧会《NEW TRUTH》で示された作品群は、この事態を端的に示す。展示された静止画は合成された映像から抜き出されたもので、それを生成したモデルは作家自身が撮影したロサンゼルスとベルリンの写真を学習データの一部としている。現れるのは二つの都市のアーカイブから幻視された混成的な場所であり、見おぼえがあるのにどこにも実在しない、一度も起こらなかった真実である。