序論
作品が何でできているかを書く欄は、どの目録にもある。それが手に入らなくなったとき、あるいは動かなくなったときに誰が何をするのかを書く欄は、目録の外にある。外のどこにあるのかを探すために、この分野が実際に使っている書式を四種類読んだ——保存修復の側が書いた論文、作家に答えてもらう質問票、貸出契約書、そして購入契約書と寄贈証書である。
先に結果を書く。作品を動く状態に保つことを誰かの義務として書いた条項は、四つのどれにも無かった。義務が書かれている場所は三つある。貸出の期間中の借用者、資料を引き渡す売主・寄贈者と作家、そして作品を作り直すたびの所有者——最後の一つを書いているのは美術館の契約書ではなく、作家の側が発行する証明書である。所有する美術館が受け取るのは、四つの書式のいずれでも権利であって義務ではない。「保存を目的として」で始まる条項ですら、美術館に与えるのは権利である。
保存修復の側は、引き受けを作品の性質のなかに書いた
ピップ・ローレンソンは、テートでタイムベースト・メディア保存部門を率いていた2006年、『Tate Papers』第6号に[「Authenticity, Change and Loss in the Conservation of Time-Based Media Installations」](tate.org.uk ↗ Works and Performances』(2001年)——から枠組みを借りてくる。作品には楽譜にあたる指示があり、展示はその上演にあたる。指示がどこまで細かいかによって、デイヴィスの用語で作品は「薄く」も「厚く」も規定される。ローレンソンはこの区別をそのまま持ち込み、ビル・ヴィオラ、スタン・ダグラス、ジェイムズ・コールマンを「厚く規定する作家」の例に挙げている。
論文の終わり近くで、彼女は保存の目的を言い直した文を四つ並べる。その最初はこうである。
Conservation is the means by which the work-defining properties are documented, understood and maintained
(保存とは、作品を定義する特性が記録され、理解され、維持される手段である)
問題は、その「作品を定義する特性」に何が入るかである。結論部の第2項目にこう書かれている。
Their identity is defined by a cluster of work-defining properties which will include the artist's instructions, artist approved installations intended to act as models, an understanding of the context in which they were made and the willingness and ability of those acting as custodians of the work to be sensitive in the realisation of a good installation.
(それらの同一性は、作品を定義する特性の集まりによって定義される。そこには作家の指示、模範となるよう作家が承認した設置例、制作された文脈の理解、そして作品の世話をする立場の人々が、良い設置を実現するにあたって細やかであろうとする意志と能力が含まれる。)
作品の同一性を作る要素の一覧に、他人の意志と能力が入っている。誰かが持ち続けるかどうか分からないものが、作品が何であるかの定義に組み込まれている。
同じ論文で「obligation(義務)」という語が使われるのは一度だけで、その一度はこう書かれている。「Authenticity in this context means an obligation for the museum or custodian to faithfully realise those aspects of the work which are important to its meaning(この文脈での真正性とは、美術館または管理者が、作品の意味にとって重要な側面を忠実に実現する義務を意味する)」。忠実に設置せよという義務であって、設置し続けよという義務ではない。実際、論文が引くブルース・ナウマンの発言も条件節で書かれている。ナウマンは自作《Art Makeup》を16ミリフィルムからDVDへ移したときの判断を振り返って、「ほとんど無くなってしまった技術を維持しなければならない状況になったときには、それが本当に作品の一部なのか、変えてよいのかを決めなければならない」と述べ、「それを維持することが重要なら、注意を払わなければならない」と続ける。ローレンソンはこの言葉を引き取って、私たちの責任はナウマンの言い方でいえば注意を払うことだ、と書く。何を注意するかは書かれているが、誰が費用と時間を出すかは書かれていない。
作家の側の文書が記録するのは意見である
可変メディア質問票(Variable Media Questionnaire)は、ジョン・イッポリトがソロモン・R・グッゲンハイム美術館で2000年前後に作った書式で、作家自身に「この作品の何が変わってよく、何が変わってはいけないか」を答えてもらう。2003年にグッゲンハイム美術館出版部とダニエル・ラングロワ財団が共同で出した英仏対訳の書籍『Permanence Through Change: The Variable Media Approach』(ISBN 0-9684693-2-9)に、イッポリト自身の解説「Accommodating the Unpredictable: The Variable Media Questionnaire」(47–53ページ)が入っている。
質問票は作品を媒体ではなく振る舞い(installed / performed / reproduced / duplicated / interactive / encoded / networked / contained)で記述させ、媒体が失われたときの方針を四つの戦略——storage(保管)、emulation(エミュレーション)、migration(移行)、reinterpretation(再解釈)——から選ばせる。この回答が何であるかを、イッポリトは52ページでこう書く。
Nonetheless, the results of a questionnaire like this can serve as an "ethical will" to guide the curators and technicians who may be charged with re-creating the work in the future.
(それでもなお、このような質問票の結果は、将来この作品の再現を任されるかもしれない学芸員や技術者を導く「倫理的遺言」として機能しうる。)
「任されるかもしれない」——誰が任されるかは書かれない。任される人が現れるかどうかも、この文書の管轄の外にある。次の53ページには、作家が変更を一切認めないという選択もできると書かれ、そのあとにこう続く。「For ephemeral mediums, this choice stamps the work with an inherent expiration date(はかない媒体の場合、この選択は作品に内在的な有効期限を刻印する)」。作家は終わりの期日を決められる。その期日まで動かし続けることを誰かに負わせることは、この書式ではできない。
書籍全体(本文120ページ、英仏対訳、抽出テキスト369,331文字)で「obligation」は0回、「duty」「duties」も0回である。「responsibility / responsible」は12回現れるが、規範を定める条項ではなく、討論と対談のなかの発言として現れる。そのうち一つは、イッポリト自身がマーク・ネイピアの《net.flag》(2002年、グッゲンハイム美術館の委嘱によるネットワーク作品)について発した質問である(111ページ)。
JI: Net.flag is going into the Guggenheim permanent collection. What is the museum's responsibility given that this work is meant to be viewed 24/7 over an Internet connection. Can it be loaned? Could it diverge into different versions? I should preface by saying these are questions that are applicable to any networked artwork. There's a whole spectrum of answers, and I'll lay it out according to the four possible preservation strategies.
(JI:《net.flag》はグッゲンハイムの永久収蔵品に入る。この作品がインターネット接続を通じて24時間週7日見られることを前提としている以上、美術館の責任とは何か。貸し出せるのか。異なるバージョンへ分岐しうるのか。前置きとして言っておくと、これらの問いはあらゆるネットワーク作品に当てはまる。答えには幅があるので、四つの保存戦略に沿って並べてみる。)
責任とは何かという問いに、選択肢の一覧で答えている。以降のページで、storageなら、emulationなら、migrationなら、reinterpretationならどうなるかが順に検討される。どの戦略を採るかは書かれるが、採る人が決まっているかどうかはここでも問われない。
質問票そのものは第3世代まで作られ、メイン大学のStill Waterを開発主体として専用サイトに置かれている。2026年9月2日に確認した時点で、このサイトは自らをこう説明している。「The Questionnaire is not sociological survey, but an instrument for documenting the opinions of creators and others associated with a work as to how that work should be seen and (if at all) re-created in the future(この質問票は社会学的調査ではなく、作品がどう見られるべきか、そして将来どのように——もし再現されるとすればだが——再現されるべきかについて、作り手および作品に関わる人々の意見を記録するための道具である)」。記録されるのは意見である。
同サイトが公開しているデータ構造の解説(VMQ Schema Descriptions v3.3)を読むと、この道具が何を持ち、何を持たないかがはっきりする。持っているのは、作品(Artwork)、構成要素(Component。Source / Material / Environment / Interactionの4種)、インタビュー(Interview)、回答(Response。各回答は「strength」という重要度を持つ)、そして関与者(Stakeholder)である。関与者の定義はこうである。「A stakeholder is anybody or anything that participates in the creation, exhibition, or archiving of an artwork(関与者とは、作品の制作・展示・アーカイブに参加する任意の人または物である)」。参加する者の一覧であって、負う者の一覧ではない。この解説文書に「obligation」「responsib」「cost」「budget」「pay」はいずれも0回しか——つまり一度も現れない。唯一現れる「permission」は、データベースの利用者アカウントが持つ権限のことである。
貸出契約書は義務を書き、期限を付ける
Matters in Media Artは、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館、テート、ニューアートトラストが2005年に始めた共同事業で、メディア作品の取得・貸出・維持のための書式をウェブで公開している。以下はその貸出契約書の雛形の記述である。事業自身が「これらの様式は例として提供するものであり、法的助言を構成しない」と断っており、実際に締結された契約は公開されていない。ここで読めるのは雛形であって、個別の館の運用ではない。
この書式は、貸す側(Lending Institution、57回)と借りる側(Borrower、46回)を名指し、「must」を30回使う。借用者が負う義務のなかに、次の一文がある。
Loaned Work must be placed on display; no work can be stored, even temporarily, without Lending Institution's approval.
(貸与作品は展示に供されなければならない。貸出機関の承認なしには、一時的であっても保管することはできない。)
借用者は、作品を動かす義務を負う。しまっておくことは許諾を要する。その二段落あとに、手を入れることの禁止が並ぶ。
It shall not be conserved, cleaned, repaired, retouched, framed, unframed or removed from mats, mounts or bases, rewired, duplicated, migrated to a new medium or altered in any way whatever except with Lending Institution's prior written permission.
(貸出機関の事前の書面による許諾がある場合を除き、貸与作品は保存処置・清掃・修理・補彩・額装・額外し・マットや台座からの取り外し・配線のやり直し・複製・新しい媒体への移行、その他いかなる方法によっても改変されてはならない。)
質問票が作家に選ばせる四つの戦略のうち、migrationがここで名指しで禁じられている。作家が移行を認めていても、借用者は貸出機関の書面がなければ移行できない。展示しなければならず、直してはならない——借用者が置かれるのはこの位置である。
この書式には、メディア作品のために更新されたと自ら述べる箇所と、更新されなかった箇所が並んでいる。故障は盗難と同じ節に置かれる。「In the event that Loaned Work or the associated equipment fails, is damaged, lost or stolen(貸与作品または関連機材が故障し、損傷し、紛失し、または盗難に遭った場合)」——動かなくなることが、無くなることと同じ手続きで扱われる。照度の上限表はもっと分かりやすい。絵画15–20フットキャンドル、彫刻15–20、版画・素描5–10、写真5–8、家具15、光に弱い素材3–5と数値が並び、最後の行はこうである。
Film and Media: There will be specific lighting instructions for each work. See specific installation instructions.
(フィルムおよびメディア:作品ごとに個別の照明指示がある。個別の設置指示書を参照のこと。)
メディア作品の貸出のために作られた書式で、数値が入っていない唯一の行が、メディアの行である。同じ書式は維持についても外側を指す。「For certain Loaned Works, a specific maintenance schedule and specialised staff may be required as outlined by the individual installation instructions(一部の貸与作品については、個別の設置指示書に示されるとおり、個別の保守日程と専門要員が必要となる場合がある)」。保守の中身は設置指示書にあり、その設置指示書に何が書かれているかを、この契約書は定めていない。
費用の負担は明確である。借用者が貸出のすべての費用を負い、そのなかには貸出機関が請求する「duplication and migration of media(媒体の複製と移行)」が含まれる。作品を移行する費用を払うのは、その作品を所有していない側である。ただしそれは貸出の期間についてであり、返却とともに終わる。
「保存を目的として」の条項が美術館に与えるのは権利である
同じ事業が公開している購入契約書と寄贈証書には、メディア作品のための追加条項がまとまって置かれている。見出しは保存を名乗る。
Preservation Copies for Media Works.
In order to facilitate the long-term preservation of the Work, the Museum shall have the right to make copies and migrate the media to new formats for the purpose of preservation.(メディア作品のための保存用複製。本作品の長期保存を容易にするため、美術館は、保存を目的として複製を作り、媒体を新しい形式へ移行する権利を有する。)
見出しと目的節は保存を書き、動詞は権利を与える。購入契約書と寄贈証書で文言はほぼ同一であり、著作権許諾書の第2.5項も同じ内容を許諾として書く。同じ追加条項群のなかで、「In order to ensure the long-term preservation(長期保存を確実にするため)」で始まるもう一つの条項が義務を課す相手は、売主または寄贈者である——アーカイブ用マスターを引き渡せ、という義務である。
依存が切れたときのことを正面から書いた条項は、この一式のなかに一つだけある。著作権許諾書の第3.1項で、負うのは作家である。
In the event that the original medium and/or the Installation Plan become obsolete, I agree wherever possible to work with the Museum if requested to determine appropriate time-based media guidelines for the Work (the "Time-Based Media Guidelines") acceptable to both the Museum and me.
(原初の媒体および/または設置計画が陳腐化した場合、私は、可能なかぎり、求められれば、美術館と私の双方が受け入れられる適切なタイムベースト・メディア指針を本作品について定めるために美術館と協働することに同意する。)
「可能なかぎり」「求められれば」「双方が受け入れられる」——一文に三つの条件が付いている。しかもこれは作家が署名する文書であり、美術館の側が何かを開始する義務は書かれていない。
寄贈証書はさらに単純である。寄贈者は「irrevocably and unconditionally」「without limitation or restriction(撤回不能かつ無条件に、制限も留保もなく)」権利一切を引き渡す。美術館が署名する文は末尾の一文だけで、こう書かれている。「The Museum hereby accepts the above Gift this ___ day of _____, 20___ and affirms that no goods or services were provided by the Museum in consideration for this gift(美術館は本日付で上記の寄贈を受諾し、この寄贈の対価として美術館が財またはサービスを一切提供していないことを確認する)」。これは寄付の税務処理のために置かれる確認文であって、維持しないという意思表示ではない。それでも、寄贈証書のなかで美術館が署名する唯一の文が、自分は何も提供していないという確認である、という形は残る。
著作権許諾書のなかで「the Museum will」と書かれた作為も一つだけある。「Whenever feasible, the Museum will include (and cause others to include) the following copyright notice(可能な場合には常に、美術館は次の著作権表示を入れる、および他者に入れさせる)」。美術館が引き受ける唯一の作為は、可能なかぎりクレジット表記を入れることである。
設置指示書が渡されなかった場合の条項も、同じ形をしている。「If no Installation Plan is provided, Seller agrees that Museum shall be authorised to use its good faith judgment to determine an appropriate installation plan(設置計画が提供されない場合、売主は、美術館が適切な設置計画を定めるにあたって誠実な判断を用いる権限を有することに同意する)」。権限であって、定める義務ではない。
2001年に開かれたままの問い
グッゲンハイム美術館で2001年3月30日から31日にかけて開かれた会議「Preserving the Immaterial: A Conference on Variable Media」の記録は、前掲の書籍に抜粋されている。フェリックス・ゴンザレス゠トレスの元ギャラリストで遺産管理執行者のアンドレア・ローゼンは、95ページでこう発言している。
We were recently speaking about difference between right and responsibility. What is an owner's right and what is an owner's responsibility? Is it the owner's responsibility to reproduce the work, or is it simply their right to do so?
(私たちは最近、権利と責任の違いについて話していました。所有者の権利とは何で、所有者の責任とは何なのか。作品を再制作することは所有者の責任なのか、それとも単にそうする権利にすぎないのか。)
この問いに、書式の側が答えていることは既に見た。権利である。ただし例外がある。同じ書籍の93ページで、グッゲンハイムの現代美術学芸員ナンシー・スペクターがゴンザレス゠トレスの《Untitled (Public Opinion)》(1991年。理想重量700ポンドの、セロファンで個包装された黒い甘草菓子の山)について書いているのは、こうである。所有者は展示の会期中それを補充する責任を負う。作品を買ったとき「we didn't buy the candy, only the right of ownership(私たちは菓子を買ったのではなく、所有権だけを買った)」。そして遺産側が整えつつあった証明書は「that the owner has the responsibility to reinterpret the work each time it is fabricated(所有者が、作品が制作されるたびにそれを再解釈する責任を負うこと)」を確保しようとしている、と。
責任という語で義務を書いている文書は、美術館の契約書ではなく作家の側の証明書だった。そしてその責任は時間ではなく制作という行為に紐づく。所有者が一度も制作しなければ、責任は発生しない。スペクターは同じ節で、グッゲンハイム・ビルバオでの設置にあたって甘草菓子は入手できたものの鑑賞者の口が黒くなることが問題になり、その場で茶色い菓子への代替が作家の意図を伝えるかどうかを自分が判断しなければならなかった、と書いている。作家の死後は「this becomes the responsibility of and dilemma for the curator of the museum that stores the work(これは作品を保管している美術館の学芸員の責任であり、ジレンマになる)」とも述べる。ここでの責任は、契約の条項ではなく、判断が回ってきてしまうという事実を指している。
権利か義務かという二分に収まらないものが、ほかに二つあった。一つは貸出契約書の展示義務で、作品を動かす義務を負うのは所有者ではなく借用者であり、期間が限られている。もう一つは、記述として書かれた継続である。ホイットニー美術館はイアン・チェンの《BOB (Bag of Beliefs)》(2018–2019年)の所蔵記録で、材質を「Live simulation, sound, artificial intelligence service; infinite duration」と書く。「無限持続」は権利でも義務でもなく、材質欄に置かれた記述である。この形についてはMaintained Propertyで扱った。
結び
四つの書式を並べると、義務の書かれ方は三通りしかなかった。期間を限って借用者に、資料の引き渡しについて売主・寄贈者と作家に、そして制作の都度、所有者に。三つ目を書いているのは作家の側の証明書である。作品が収蔵されていて、貸し出されてもおらず、展示もされていない期間について、動く状態に保つことを誰かの義務として書いた条項は、今回読んだ範囲では見つからなかった。Matters in Media Artが収蔵品の維持について挙げる原則の一つは「Digital collections require active maintenance and will not survive passive storage(デジタルの収蔵品は能動的な維持を必要とし、受動的な保管では生き延びない)」である。能動的な維持が要るということは書かれ、それを誰が負うかは書式の外にある。
ローレンソンが作品の同一性の一覧に「世話をする立場の人々の意志と能力」を入れたことは、この空白と裏表だと私は考える。負う人を名指す欄がどの書式にも無いので、負う意志があること自体を作品の性質として記述するほかない。これは論文が書いていない推論であり、彼女はその一文を、義務の不在を補うためだとは説明していない。
この配置に名前を与えるために、既存語を一つ持ってくる。イッポリトが2003年に括弧つきで一度だけ使った「倫理的遺言(ethical will)」である。財産の分け方ではなく生き方の指示を書き残す遺言を指す古い語で、『ユダヤ百科事典』(1901–1906年)の「WILL」の項は、この種の文書について、健康なうちに書かれたものは「moral sanctionしか持たず、民事の裁判官はそれを執行できない」と述べている。可変メディア質問票の回答は、まさにその意味で倫理的遺言である。宛先は「任されるかもしれない人」であり、執行する者はいない。
参考文献
- Pip Laurenson, "Authenticity, Change and Loss in the Conservation of Time-Based Media Installations", Tate Papers, no.6, Autumn 2006. tate.org.uk ↗
- Alain Depocas, Jon Ippolito, Caitlin Jones (eds.), Permanence Through Change: The Variable Media Approach, Guggenheim Museum Publications / The Daniel Langlois Foundation for Art, Science, and Technology, 2003. ISBN 0-9684693-2-9. variablemedia.net ↗
- Variable Media Questionnaire(第3世代・Still Water、メイン大学). variablemediaquestionnaire.net ↗
- VMQ Schema Descriptions (v3.3). variablemediaquestionnaire.net ↗
- Matters in Media Art(ニューヨーク近代美術館/サンフランシスコ近代美術館/テート/ニューアートトラスト). mattersinmediaart.org ↗
- Matters in Media Art, Loan Agreement Template. mattersinmediaart.org ↗
- Matters in Media Art, Purchase Agreement. mattersinmediaart.org ↗
- Matters in Media Art, Deed of Gift. mattersinmediaart.org ↗
- Matters in Media Art, Copyright License. mattersinmediaart.org ↗
- Matters in Media Art, Sustaining Your Collection. mattersinmediaart.org ↗
- Whitney Museum of American Art, Ian Cheng, BOB (Bag of Beliefs), 2018–2019(受入番号P.2021.3). whitney.org ↗
- The Jewish Encyclopedia, "WILL"(Executive Committee of the Editorial Board; Lewis N. Dembitz, 1901–1906). jewishencyclopedia.com ↗
(本文中の書式・資料はいずれも2026年9月2日に取得して確認した。mattersinmediaart.orgはHTTPSで接続すると*.github.com宛の証明書が返りホスト名が一致しないため、同日時点ではHTTPでのみ取得できた。)