序論

インタラクティブ・アートは、人が部屋に入らなければ何も起きない。テート(ロンドン)が所蔵するラファエル・ロサノ=ヘメルの《Subtitled Public》(2005年、所蔵番号T12565)の解説文は、ほぼ全体が来場者の身体に起きることの記述である。暗くした部屋に赤外線監視カメラの網があり、入ってきた人を検出する。検出された人の胴には、三人称単数に活用した動詞がひとつ、白い文字で投影される。その語は本人が動いても付いてきて、他の人に触れたときだけ相手の語と入れ替わる。

この作品が二十年後も動いているためには、いくつかの文書が要る。美術館の所蔵記録、作品に付属する説明書、作家が同業者に宛てて書いた一般則、そして保存修復の側が書いた理論。この四つが、作品の成立条件そのものである来場者を、それぞれどう書いているのかを数えた。結果は一方向に揃っていた。装置については交換してよい範囲が一項目ずつ書かれ、来場者を指す語はほとんど出てこない。作家の一般則4,641語のうち、人が作品に触れることを指す語は一度だけ現れる——「一定時間だれも操作していない」ことを検出して作品を止めよ、という指示のなかにである。

以下の語数はすべて、単語境界つきの大文字小文字を区別しない検索で数えた(diffuserのなかのuserのような部分一致は除いてある)。取得日はすべて2026年9月4日である。

美術館の記録は、来場者の身体で作品を説明する

テートの所蔵記録は、同館サイトのAPI(パスはapi/v2/artworks/?acno=T12565&fields=*。完全なURLは参考文献に挙げた)が構造化された形で返す。欄と値は次のとおりである。

  • 材質(medium): Software, interactive, colour, computer and video, 4 projections
  • 寸法(dimensions): Overall display dimensions variable
  • 受入(creditLine): Presented by Lombard Odier Darier Hentsch 2007(受入年の欄acquisitionYearは2008)
  • 主題(subjects): collaborationgreetingactions: expressiveabstractionほか
  • 展示中か(onDisplayAtTate): False、貸出中か(isLoanedOut): False

材質の欄にinteractiveが入っている。相互作用は、材質を並べた行のなかに形容詞として置かれている。

同記録が持つ唯一の解説文(ケリー・グロヴィエ執筆、2015年6月19日公開)は、来場者を指す語を繰り返し使う——participantが5回、visitorが6回、viewerが1回。interactiveは1回、audienceの1回はベリル・グラハムの著書名の一部である。この文章はさらに、作品の内側で何が判別しにくいかまで書いている。グラハムを引いて、Delphiで書かれた数千行の独自コードと、その下で動く市販ソフトウェア(OSやライブラリやドライバー)が作る挙動は、どちらの産物か区別が難しいという。

そして同じ解説文が、作家と美術館の食い違いを記録している。2012年のインタビューでロサノ=ヘメルはこう述べている。

テートが私の作品《Subtitled Public》を取得したとき、彼らは万一壊れたときのために予備のプロジェクターを欲しがった。しかし私は、これはむしろソル・ルウィットの指示の芸術に近いと考えている。私に関するかぎり、この作品については、将来出てくるどんなプロジェクターでも——おそらくもっと解像度が高いだろう——同じ経験を作り出せる。

所蔵記録の展示欄には、受入以降の稼働が二件だけ載っている。テート・リヴァプールでの「The Fifth Floor: Ideas Taking Space」(2008年12月16日から2009年2月1日まで)と、モントリオール現代美術館への貸出(2018年5月23日から。終了日は展示の欄が9月3日、会場ごとの欄が9月9日と、同じ記録のなかで食い違う)。十八年のうち、この作品が人のいる部屋にあった期間として記録に残っているのは、この二回である。残りの時間、部屋には誰もいない。

作品の説明書は、装置の交換可能範囲を一項目ずつ書く

ロサノ=ヘメルは自分のサイトに作品ごとの説明書をPDFで置いている。《Subtitled Public》のもの(31ページ、7,733,595バイト、本文3,810語)には「Preservation notes(保存に関する注記)」という節がある。ここに書かれているのは、何を変えてよく、何を変えてはいけないかである。

  • 解像度は上げてよい。現在はXGA(1024×768)で、6メートルに1024ピクセルを広げているので、遠くにいる人には1メートルあたり170ピクセルしか使えない。HDプロジェクターなら6メートルに1920ピクセルで320ピクセルになり、語が読みやすくなる。ただし優先するのは解像度であって範囲ではない——範囲を広げたければプロジェクターを足せ、と明記されている。
  • 赤外線源は替えてよい。現在はフィルターを付けたクォーツランプだが、赤外LEDパネルでも将来の別技術でもよい。ただし拡散板を付け、影が出ないよう部屋全体に配置すること。別の光源にする場合、部屋を真っ暗にしないために蛍光管などを足すかどうかは学芸員が決めてよい——つまり部屋の色がコンゴブルー以外になることを作家は承認している(可能なら事前に相談すること、とある)。
  • 追跡技術は将来より良いものに替えてよい。とくに「検出された存在が一人の大柄な人なのか、抱き合っている二人なのか」をもっとよく判別できるとよい、と書かれている。
  • 動詞の一覧は差し替えてよい。巡回先の言語ごとにテキストファイルを用意し、一行一語、三人称に活用して並べればよい。

そのうえで、注記はこう書く。

作家の観点からは、現在のかたちのこの作品は美しく、必要な効果を出している。しかし作品とは、いま使われている追跡システムやアルゴリズムのことではなく、公衆に字幕を付けるという着想のことである。その意味で作家は、この効果を実現する将来の方法に対して開かれている。

装置の側については、これだけ細かい許容範囲が書かれている。ではその「公衆」については何が書かれているか。何も書かれていない。この説明書の本文3,810語のうち、participantsは1回、visitorsは2回、spectatorsは1回で、合計4回。vieweraudienceも0回である。しかもparticipantsのただ一つの用例は、「遠くにいるparticipantsに対して文字が粗くなる」という解像度の説明のなかの距離の話である。同じ本文にprojectorは21回、calibratで始まる語は27回現れる。

保存の連絡先も具体的である。ソフトウェアはカナダ・エドモントンのAPR社の技術者コンロイ・バジャーがDelphiとインテルのオープンなコンピュータービジョン・ライブラリで書き、Windows 2000またはXPで動く。注記はその技術者の直通電話番号と、契約プロバイダーのメールアドレスを本文に載せている(ここでは再掲しない)。そして「ソースコードは所蔵者が入手できるので、将来は別のOS向けに再コンパイルできる」と続く。将来この作品を動かす経路は、一人の個人の連絡先と、所蔵者だけが持つコードである。

作家が同業者に宛てた一般則には、来場者を指す語がひとつもない

ロサノ=ヘメルは2015年9月28日付で「Best practices for conservation of media art from an artist's perspective(作家の観点から見たメディアアート保存のベストプラクティス)」を公開した。「親愛なる同僚へ」で始まる、作家から作家への手紙の形をとった文書である。本文は4,641語。語数はこうなっている。

回数
collector / collectors 33
conservator / conservators 9
museum / museums 6
curator / curators 4
idle 2
interacted 1
participant, visitor, viewer, audience, spectator, user, interactive, interaction 各0

publicは5回あるが、うち2回は《Subtitled Public》という作品名の一部、2回はその作品の観客を指す用例、1回は「public credit(協力者名の公開)」である。

そしてinteract系のただ一つの用例は、次の項目のなかにある。

作品には「アイドルモード」と自動シャットダウン、あるいはそのどちらかを実装せよ。所蔵者は二か月の休暇に出るあいだ、作品を動かしっぱなしにしていることがある。一定時間だれも作品を操作していないことを検出して、モーターを止めるか遅くし、ディスプレイを消すか暗くし、全般に作品を保護するアイドル状態へ入れる必要がある。

4,641語のうち、人が作品に触れることを指す語はここにしかない。しかもそれは、触れていないことを検出して止めるための条件として書かれている。

同じ文書は保証についてこう書く。「作品が一定時間動作することを、いかなる場合にも保証してはならない。あなたは企業ではないし、去ったあとの展示条件や取り扱いを支配していない」。そのうえで、図面・ソフトウェア・コード・訓練・予備部品・説明書を渡すことの趣旨は「保存を所蔵者のコレクションへ委任することにある」と述べる。義務ではなく能力を引き渡す、という形である。この形自体は、ネット・アートを預かる機関の受入契約書にも出てくる(Best-Effort Preservation)。

保存修復の理論書では、一度だけ、列挙のなかに現れる

ここまでは作家側の文書である。美術館側の理論はどうか。テートのピップ・ローレンソンが2006年に『Tate Papers』第6号に発表した「Authenticity, Change and Loss in the Conservation of Time-Based Media Installations」は、時間ベースのメディア・インスタレーションの保存に語彙を与えた論文で、いまも参照される。本文約7,000語の語数はこうなる。

回数
performance 29
museum / museums 15
conservator / conservators 13
work-defining 10
score 9
allographic 4
viewer 1
audience 1
public 2
participant, visitor, spectator, user, interactive, interaction, interact 各0

ローレンソンはネルソン・グッドマンの自筆的(autographic)/他筆的(allographic)の区別を持ち込み、時間ベースのメディア作品を、楽譜と演奏のように二段階で成立するものとして扱う。作品の同一性を担うのは物ではなく、「work-defining properties(作品を定義する特性)」の束である。

ここに、二項に収まらない一件がある。その特性を列挙した箇所を読むと、七つ挙げられた項目の五番目に「the way the public encounters the work(公衆が作品と出会うしかた)」が入っている。来場者は、この論文で消されているわけではない。作品を定義する特性として、はっきり一度、名指されている。ただしその後、論文はこの項目に戻らない。残る一回のpublicは、啓蒙期に「文化と芸術への公衆のアクセス」という考えが受け入れられた、という歴史的な一文のなかにある。列挙には入り、議論には入らない。これが四つの文書のなかで最も強い、来場者への言及である。

版を持たなかったのは文書のほうだった

作家の一般則は、GitHubのリポジトリとして公開されている。文書自体が「バージョン管理システム、たとえばGitの利用を検討せよ」「バージョン管理という考え方そのものを、作品自体に適用できる」と書いているので、置き場所は主張と一致している。文書の末尾には「私は改変・追加・コメントを歓迎する」とあり、本文の版番号はVersion 0.9.1である。

リポジトリの履歴を見ると、次のことが確定する(GitHub APIで取得)。

  • リポジトリ作成は2015年9月29日01時53分47秒(UTC)。2015年中に27件中14件のコミットが打たれ、本文はその日のうちに固まった。
  • 次にコミットが打たれたのは2023年1月31日である。2023年の13件のコミットが本文にもたらした変更は、2015年最終版と現行版をdiffにかけると三点だけだった。(1)見出しの#Best# Bestに直した、(2)表紙画像を2019年撮影の別写真に差し替え、URLをhttpからhttpsへ移した、(3)末尾で引用しているMoMAのブログ記事のリンク先を、Internet Archiveの保存版に向け直した。
  • 本文の主張は一文字も変わっていない。版番号もいまだにVersion 0.9.1である。

(3)は、この文書に寄せられた報告への対応である。2023年4月25日、エディット・ヴィオが「このURLが404を返す」という報告を立て、スタジオは同日中に「元のURLは表示に残したまま、リンク先をWayback Machineに向けた」と書いて閉じた。保存についてのベストプラクティスを述べた文書が、自分の引用先を保存してもらう側に回ったのがこの一箇所である。

寄せられた変更提案のほうは、こうなっている。プルリクエストは6件あり、取り込まれたものは0件である。

  • #1(2015年9月29日10時24分29秒)——リポジトリ作成の8時間31分後。提出者はメディアアートの保存修復家キャス・フィーノ=ラディン(they/them、現在はCanyonのArt & Technology担当副社長、Canyon Media Art Conservation Center所長)。追加は一文だけで、「一般に最良の実践は、すべてのデータの複製を3部持ち、それぞれ別の地理的位置に置くことである。理想的には、同じ種類の自然災害で全部が消えない程度に離れていること」。十年十一か月、開いたままである。
  • #2(2015年10月5日)——ユルゲン・エンゲによるcompetences.mdの新設。米国保存修復学会(AIC)の『Defining the Conservator: Essential Competencies』(2003年)が挙げる12の能力領域を引き、デジタル保存に適用するとどう変わるかを書き始めたもので、12の小見出しのうち10がtbd.(未定)のまま提出されている。これも開いたままである。
  • #4(2022年6月18日、スペイン語訳・完成済み)と#9(2023年10月12日提出、2023年10月16日に訳者自身が推敲完了を報告したフランス語訳)。スタジオのステファン・シュルツは2023年5月4日に「いまとても忙しい。……できあがったらラファエルに見せて承認を得てからマージする」と書き、10月12日には「翻訳はできましたか。ラファエルに見せたいので」と催促している。どちらも取り込まれていない。

もうひとつ、2023年4月25日に立った質問が開いたままである。「どう引用すればいいですか」。提出者は数年この文書を引用してきたが、正式な引用形式が分からないという。スタジオは「GitHubに引用ページを追加する方法を教えてくれますか」と返し、提出者はBibTeXの書式と.cffファイルの作り方を三回に分けて書き込んだ。年の欄はSOMEYEARのままである。

引用できる版は、実は存在する。同じ文書はAIC電子メディアグループの査読誌『The Electronic Media Review』第4巻(2015-2016年)に、著者名・誌名・巻号つきで載っている。ところがそこに載っているのは冒頭の手紙だけで、全体が429語しかない。末尾の一文はこうである——「『作家の観点から見たメディアアート保存のベストプラクティス』からの導入部の抜粋。全文は次にある」。そしてGitHubのURLが続く。引用できる版には実践が入っておらず、実践が入っている版は引用の形を持たない。

装置についての助言も、版が動かないことの影響を受けている。文書は「入手しやすい既製品を使え」と述べ、その例として「スタジオでは可能なかぎりMicrosoft Kinect2に移行した。これは容易に入手できるので」と書く。ところがマイクロソフト自身の開発者向けブログは、その約半年前の2015年4月2日に「本日より、Kinect for Windows v2センサーの生産を終了する」と告知していた(同社はXbox One用センサーとWindows用アダプターの組み合わせが機能的に同一で、そちらは入手できると案内している)。2026年9月4日現在、この一文は当時のまま残っている。

公開されたのは装置である

この文書のいちばん強い約束は末尾にある。メキシコシティのMUAC美術館での個展に合わせ、展示する42点すべての作品のソースコードと図面を丸ごと収めたUSBメモリを刊行する、というものである。「将来のプロジェクトに感染させることが、私たちの新しい保存戦略である」。

スタジオのGitHubアカウントantimodularには、いま82のリポジトリが公開されている。一覧を見ると、その大半はopenFrameworksのアドオン(ofxで始まるものが40件以上)、産業用カメラのドライバー、DMX調光、電源ボタンの配線写真、レンズ校正、といった装置と道具である。作品名を持つものはLevel-of-Confidenceなど数件で、《Subtitled Public》はない。作品の説明書が言うとおり、そのソースコードが渡る先は「所蔵者」である。公開されたのは、作品を動かすための道具のほうだった。

その道具のなかにwatchdogがある。readmeによれば、これはインストール作品が生きているかを監視するシェルスクリプトで、cronが毎分起動する。監視の対象はこうである——本体アプリがheartbeat.txtというファイルを更新し続ける。shortdelay秒のあいだ更新が止まればアプリが固まったと見なしてkill -9して再起動する。longdelay秒止まればコンピューターごと落とし、数分後に起動し直す。

つまり、この作品群のために公開されている唯一の「生きているか」の監視は、プログラムの脈を測っている。部屋に人がいるかどうかは測らない。作家の一般則が書いた「だれも操作していないことの検出」と、スタジオが実際に公開した心拍の監視は、どちらも不在を検出する仕組みである。どちらも、不在を検出したら止める。

誰もいない部屋には、すでに名前がある

同じ状態——一定時間、入力がなく、部屋に誰もいない——を正面から扱い、名前を与え、正反対の応答を規定してきた産業がある。コイン式遊技機である。

1990年5月24日出願・1992年1月7日登録の米国特許US5078399A(ジョン・R・レノン・ジュニア、家庭用ビデオゲームをコイン式に変換する装置)は、機械の状態を二つに分けて記述する。

このゲームはアトラクト(Attract)モードとプレイ(Play)モードの双方を示し、アトラクトモードは電源が最初に投入されたときに動作し、プレイモードが進行中には動作しない。

同特許では、タイマーが働くとプレイモードからアトラクトモードへ戻され、電源が切れて復帰したときもアトラクトモードに戻る。誰も遊んでいない状態が、機械の正規のモードとして名前を持ち、そこへ戻る経路が回路に実装されている。

その目的は後年の特許が明記している。International Game Technologyの米国特許US9412222B2(2013年9月20日出願、2016年8月9日登録)は、遊休状態の機械を「アトラクトモード」に置き、光と音と映像で通りかかった客を引き寄せ、機械が稼働して収益を生む状態にする、と書く。

アトラクトモードは、誰もいない部屋に向かって上演することで、人を呼ぶ仕組みである。アイドルモードは、誰もいない部屋を検出して止まることで、機械を守る仕組みである。同じ状態への、正反対の応答である。

flowchart TB
  S["一定時間、入力がない(部屋に誰もいない)"]
  S --> A["コイン式遊技機: [[attract-mode|アトラクトモード]]"]
  S --> B["収蔵されたインタラクティブ作品: アイドルモード"]
  A --> A1["光・音・映像を出して、通りかかった人を誘う"]
  A --> A2["空室の費用を負担するのは営業者"]
  B --> B1["モーターを止め、ディスプレイを暗くする"]
  B --> B2["空室の費用を負担するのは所蔵者"]

分かれ目は美学ではなく、誰が空室の費用を払うかである。ゲームセンターでは、誰も遊ばない一時間は営業者の損失なので、機械は自分で人を呼びに行く。美術館では、誰もいない一時間は電力とランプ寿命の消費なので、機械は眠る。所蔵されたインタラクティブ作品が置かれているのは、後者の経済である。

attractという語は、ここで読んだ四つの文書——作家の一般則、作品の説明書、ローレンソンの論文、『Electronic Media Review』掲載版——のいずれにも0回である。

結び

インタラクティブ・アートを将来へ渡す文書は、買えるもの・保険をかけられるもの・交換できるもの・切れるものを詳細に書く。書かれないのは、自分で歩いて来て、自分で帰る半分のほうである。それは所有できないし、仕様に書けないし、予備を用意できない。作家の説明書がこの作品を定義する言葉——「公衆に字幕を付けるという着想」——のうち、装置の側は一項目ずつ許容範囲が定めてあり、「公衆」の側には一行もない。

来場者が仕様に登場するのは一度きりで、それは停止条件としてである。テートの記録が示すとおり、この作品が人のいる部屋にあった期間として記録されているのは十八年で二回だから、仕様が唯一名指した状態こそが、この作品がほとんどの時間を過ごしている状態である。その状態には、別の産業がすでに名前を与えている。

参考文献