Autonomous Computation(自律的な計算)は、外部から全体を一括で制御するのではなく、システム内部の局所的なルールと相互作用によって、計算やふるまいが自律的に進行するという考え方を指す。この概念は主に単純な計算系、セルオートマトン、モバイル・オートマトン、ALife(人工生命)に関連して示されている。とくにモバイル・オートマトンでは、常に一つの活性セルだけが更新され、その活性点がルールに従って空間を移動することで、逐次的な計算が進む。これは、全セルを同時に更新する並列型のモデルとは対照的である。

また、ALifeの文脈では、全体の形を上から直接設計するのではなく、局所ルールの積み重ねから全体のふるまいが立ち上がるボトムアップ性が強調される。明示的なルールがあっても結果は必ずしも予測可能ではなく、初期条件や確率的要素によって、作者の予期しないパターンやダイナミクスが生じうる。さらに、計算的等価性原理の観点では、複雑性は高度な仕組みの産物というより、単純で強力なルールの探索と活用によって現れるものとされる。したがって、自律的な計算は、計算の過程そのものがシステム内部で進み、全体の振る舞いが局所過程の累積として現れる状態を表す。