再制作年とは、美術館の所蔵記録で、作品の最初の制作年の後ろに、作品を作り直した年を書き足す表記である。テートはグスタフ・メッツガーの《Recreation of First Public Demonstration of Auto-Destructive Art》を「1960, remade 2004, 2015」、《Liquid Crystal Environment》を「1965, remade 2005」と記録している。
この表記は、作品が一つの物として保存されているのではなく、繰り返し作られることで所蔵の中に留まっていることを示す。メッツガーは1959年の宣言で、自己破壊芸術の作品には数瞬から二十年の寿命があり、崩壊が終われば撤去して廃棄すると書いた。所蔵記録はその代わりに終わりの年ではなく、作り直した年を書き足していく。
再制作年は、作品の同一性を物ではなく、作り直す行為と、その行為が従う指示の側に置く。同じプログラムをもう一度実行することが作り直しとほとんど同じ操作になる、コードとして実行される作品を考えるうえでも手がかりになる。