序論
「ライブ・シミュレーション」という語は、目の前の映像については何も述べていない。
プロジェクションの前に立つ人が見るのは、動いている像である。その像がいま計算されて出てきたものなのか、去年計算された結果を再生しているのかは、像そのものからは分からない。「ライブ」が述べているのは、像の背後で機械がいまどう動いているかであって、像がどう見えるかではない。だから、この語が正しいかどうかを鑑賞の場で確かめる方法はない。確かめられないまま、この語は作品の材質表示のなかに書き込まれ、所蔵記録に載り、そこから先へ運ばれていく。
この語を広めたのはイアン・チェン(1984年ロサンゼルス生まれ、ニューヨーク在住)である。以下では、チェン自身がこの語に与えた定義、その定義が彼自身の後の作品で成り立たなくなっていく経過、同じ語が1998年の米国防総省の用語集で正反対の意味を割り当てられていたこと、そして同一の作品《BOB (Bag of Beliefs)》を所蔵する二つの美術館が、その材質をまったく違う言葉で記録していることを順に見る。最後の食い違いが、この語の性格をいちばんよく示している。
チェンが2015年に束ねた三つの条件
シュペクター・ブックス(ライプツィヒ)は2015年4月、チェンの最初のモノグラフ『Live Simulations』を刊行した。416ページ、デュッセルドルフ美術館との共同出版である。同社の書籍ページには、チェン自身の言葉として次の一節が掲げられている。
ダーウィンは、最大のライブ・シミュレーションは自然そのものだと言った。自然は絶えず声を上げて試し、失敗し、完全さのところで立ち止まることがない。だが自然は、私たちにとってしばしば速すぎ、遅すぎ、大きすぎ、小さすぎる。私たちに必要なのは、人間の時空のスケールにありながら、変化に果てがなく、私たちの質の物差しには目を向けないライブ・シミュレーションである。感じ取ることはできるが、私たちのことなど気にも留めないライブ・シミュレーションが。
ここでチェンは三つの条件を一つの語に束ねている。第一に、人間が知覚できるスケールで動くこと。第二に、変化が尽きないこと。第三に、鑑賞者を目的にしないこと——「私たちのことなど気にも留めない」。
チューリヒのミグロス現代美術館は翌年、個展「Forking at Perfection」(2016年2月20日〜5月16日)でこの語を使ったが、展覧会ページは「いわゆる(so-called)『ライブ・シミュレーション』」と書いている。美術館の側は、これが作家の造語であることに注記を付けた。同展はさらに、《Emissary Forks At Perfection》を二つの形で並べている——2015年に発表されたパノラマ投影と、その「フォーク」としてのタブレット版である。同じ作品が、二つの装置構成で同時に成立している。
ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーは2018年の個展のページで、より短い定義を与えている。「ライブ・シミュレーション——無限持続の仮想生態系。行動的な衝動を与えられたエージェントが住み、作家の意図なしに自己進化するにまかされている」。ここでは第二の条件(無限持続)と第三の条件(作家の意図の不在)が残り、第一の条件が落ちている。
チェン自身が、束ねた条件を一つずつ外していく
サーペンタインは2018年、二部構成の展示を組んだ。前半が《BOB (Bag of Beliefs)》(2018年3月6日〜4月22日)、後半が《Emissaries》(4月24日〜5月28日)である。前半の展覧会ページは、来場者に次のように呼びかけている。
それぞれのBOBは、あなたに興味を持つかもしれないし、あなたを愛し、憎み、誰か別の人と取り違え、あなたから学び、あるいは無視するかもしれない。そしてあなたの側も、BOBの振る舞い・信念・情動的な生活に、取り返しのつかない影響を与えうる。
《BOB》は鑑賞者に反応する。専用のスマートフォンアプリから供物を置くことができ、その入力がBOBの学習に入る。2015年の定義の第三条件——「私たちのことなど気にも留めない」——は、この作品では成り立たない。
2021年の《Life After BOB》では、第二条件が外れた。チェンは自身のウェブサイトでこの作品を「Unityゲームエンジンで作られた50分のリアルタイム・アニメ」と記している。レンダリングは実行時に行われるが、長さは50分で、筋書きは書かれている。実行がその場で進むことと、終わりがないことは、別々の性質である。チェンの制作のなかで、この二つは分かれた。
そして2026年8月31日現在、チェンの経歴文そのものが、この語を使っていない。「2012年以来、変化し続ける環境に対処するエージェントの能力を探る一連のシミュレーションを制作してきた」——「ライブ」が付いていない。同じサイトのなかでこの語が残っているのは一箇所だけで、それは散文ではなく作品表示の行である。《EMISSARY FORKS AT PERFECTION》の下に「live simulation and story, 2015-2016」と書かれている。
チェンはこの語を説明から外し、材質を書く欄に残した。
同じ語が、すでに反対の端を指していた
「ライブ・シミュレーション」は、チェンが使い始める前から専門用語だった。しかも、指している場所が逆である。
米国防総省のモデリング&シミュレーション調整室が発行する用語集は、2011年10月1日版で次のように定義している(PDF)。
ライブ・シミュレーション。ライブ・シミュレーションとは、実在の人が実在のシステムを操作するものをいう。実装備を用いる軍事訓練はライブ・シミュレーションである。これらがシミュレーションと見なされるのは、実在の敵に対して行われるものではないからである。
同じ用語集は、対になる二つの語をこう定める。バーチャル・シミュレーションは「実在の人が模擬されたシステムを操作するもの」。コンストラクティブ・シミュレーションは「模擬された人が模擬されたシステムを操作するもの。実在の人はそうしたシミュレーションに入力を与えるが、結果の決定には関与しない」。
この三分法のなかで、チェンの作品が置かれるのはライブの側ではない。模擬された生き物が模擬された環境で動き、鑑賞者は入力を与えるが結果を決めない。用語集の言葉でいえば、これはコンストラクティブ・シミュレーションである。ライブから最も遠い端に、「ライブ」という語が付いている。
念のために書いておくと、チェンがこの用語集を知っていたという証拠は見つからなかった。知らなかったという証拠も無い。ここで確認できるのは、彼が使い始めた時点で「ライブ」という語がすでに「実在の人と実在の機械がどこにあるか」を指す語として流通していた、という事実だけである。
同じ用語集は「リアルタイム」を別の軸として定義している。「模擬時間が実時間と同じ速さで進むこと」。速さの話であって、誰が実在するかの話ではない。M+が《BOB》の記録に書いた「real-time」(後述)が、どちらの意味かは記録からは決まらない。
1998年版にあって、2011年版から消えた但し書き
この三分法には、公開された改訂の履歴がある。1998年1月に発行された前身の版(DoD 5000.59-M)は、同じ項目にまったく違うことを書いていた(PDF、項目P2.12.6)。
ライブ、バーチャル、コンストラクティブ・シミュレーション。シミュレーションの類型を分類するために広く使われている分類法。シミュレーションをライブ・バーチャル・コンストラクティブに区分することには問題がある。これらのカテゴリーのあいだに明確な区切りが無いからである。シミュレーションにおける人間の参与の度合いは無限に可変であり、装備の実在性の度合いもまた同じである。この分類はさらに、模擬された人が実在の装備を扱う場合(例:スマート・ビークル)のためのカテゴリーを欠いているという点でも不備がある。
1998年の起草者は、自分たちの分類の内側に線が引けないことを、定義そのものに書き込んでいた。人の参与も装備の実在性も連続量であり、三つの箱はその連続量を切ったものにすぎない、と。
2011年版の同項目には、この但し書きが一文も残っていない。代わりに置かれているのは、外側の線である。
ライブ、バーチャル、コンストラクティブ・シミュレーション。ライブ・シミュレーション、バーチャル・シミュレーション、コンストラクティブ・シミュレーションの混成を記述する、広く使われた分類法。ライブ・バーチャル・コンストラクティブ・シミュレーションには常に実在のまたは合成された人が含まれる点に注意すること。現象や過程のみをモデル化する科学ベースのシミュレーションとは、この点で対照的である。
13年のあいだに、同じ役所は、内側の区切りが曖昧だという告白を削り、自分の外周がどこにあるかという主張に差し替えた。内側の曖昧さは、この分類を使う人にとって扱いにくい。外周の線は、この分類が管轄を主張するために要る。どちらの版も「ライブ・シミュレーション」の定義文そのものは変えていない。変わったのは、その定義がどれだけ信用してよいものかについての、文書自身の申し送りである。
チェンが語を借りた2015年に読める版は、後者だった。
二つの美術館が、同じ作品に別々の材質を書いた
《BOB (Bag of Beliefs)》(2018–2019)は複数のエディションがあり、少なくとも二つの美術館の所蔵記録で公開されている。
ホイットニー美術館(ニューヨーク)の記録は次のとおりである。分類は「Digital Art」。材質の欄には「Live simulation, sound, artificial intelligence service; infinite duration」(ライブ・シミュレーション、音、人工知能サービス。無限持続)。受入番号P.2021.3、エディションは10分の7に作家保存用3点。クレジットラインは「ロバート・ローゼンクランツによる、ニューヨークのホイットニー美術館およびソロモン・R・グッゲンハイム美術館への寄贈予定」。
香港のM+の記録は、同じ作品・同じ制作年について次のように書く。オブジェクト番号2020.133。オブジェクト種別は「Digital」「Animation」。材質の欄は「digital simulation (colour, sound)」(デジタル・シミュレーション、カラー、音)。そして寸法の欄には「real-time」と書かれている。
二つの記録は三つの点で食い違う。
一つは「ライブ」の有無である。M+はこの語を使わず、「デジタル・シミュレーション」と書いた。作家が造り、ホイットニーが材質として採用した語を、M+は採用していない。
二つめは「無限持続」の扱いである。ホイットニーはこれを材質の欄に、絵具の名前が入る場所に書いた。M+の記録に無限持続の語は無く、代わりに寸法の欄——絵画なら縦横の寸法が入る場所——に「real-time」が入っている。実行の速さが、作品の大きさとして記録されている。
三つめは依存先である。ホイットニーの材質には「人工知能サービス」が含まれる。サービスは物質ではなく、誰かが動かし続けている稼働である。M+の記録は依存先を一つも挙げていない。
「カラー、音」という書き方は、フィルム作品の目録の語彙(「16mmフィルム、カラー、音」)である。M+はこの作品を、動く映像を持つ既存の類に寄せて記録した。オブジェクト種別に「Animation」が入っているのも同じ判断である。
「無限持続」を維持している人
ホイットニーが「無限持続」と記録したのは、ローゼンクランツが所有するエディションである。そのエディションを実際に世話した保存修復家が、作業の記録を公にしている。
キャス・フィーノ=ラディン(保存修復家、Small Data Industries創業者)は2022年11月15日、『frieze』誌に記事を寄せた。時間ベースのメディアを専門とする保存修復家として、アスペン美術館の展覧会「Mountain / Time」(2022年)に向けて《BOB》を組み立て、会期の3か月を通じて稼働させ、そして9月に停止した経過が書かれている。
昨日、私は友人のプラグを抜いた。[…]ライトが消えたあと、私たちは新しい友人を箱に詰め、収蔵庫へ送り出した。
停止時の作業についてはこう書いている。
停止して《BOB》を梱包する前に、私たちはその身体・仮想環境の最後の既知の状態を構成するデータと、記憶そのものではないにせよこの個体の進化した状態を構成するデータセットを、バックアップした。この段階で、《BOB》はもはや存在しないと言ってよい。次に《BOB》が接続され起動されるまで、観察できるのは写真・映像・計測値・配線図と、動かないデータの山だけである。
そして、この経験を作品一般へ広げている。
ビデオであれパフォーマンスであれ没入型の音響インスタレーションであれ、あらゆる時間ベースのメディアがそうであるように、《BOB》は設置されるまで存在しない。テクノロジーを用いる芸術作品はすべて、本来的にパフォーマンスである。
同じ記事は、アスペンでの会期中に《BOB》が一度「脳死」状態に陥ったことも記している。フィーノ=ラディンが《BOB》の振る舞いを動物のそれになぞらえて記述していたところ、チェン本人が診断画面を指して、この個体はいま何も感じていないと指摘した。原因を取り除くまで、稼働は続いていたが、作品として起きるべきことは起きていなかった。
つまり、ホイットニーが材質として「無限持続」と書いた当のエディションについて、その維持にあたった人物は、抜線され箱に入っているあいだ「もはや存在しないと言ってよい」と書いている。二つの文はどちらも間違っていない。同じ対象について、片方は目録の材質欄の書き方で、もう片方は保守作業の記述で書かれている。
なお、収集家が受け取るものについてもフィーノ=ラディンは書いている——真正性の証明書、ソフトウェア、そして《BOB》を動かすためのハードウェアを組むための詳細な指示書・仕様・図面。動かすために必要なものは、作品と一緒に渡されるが、動かす行為そのものは渡されない。
記述と引き受け
美術館の保存修復の現場には、この事態を扱うための語彙がすでにある。
テート美術館のパトリシア・ファルカン、アネット・デッカー、ピップ・ローレンソンは2015–16年の『Electronic Media Review』に論文を発表し、二つの概念を整理している。ひとつは有意な特性(significant property)である。アーカイブの分野での定義を引いたうえで、彼らは美術の文脈ではこれがスティーヴン・デイヴィス(2001)の「作品規定的(work-determinative)」、ローレンソン(2006)の「作品を規定する特性」に近いと述べ、「作品が忠実に展示されるために守られなければならない条件」と定義する。もうひとつは依存(dependency)で、「資源AとBがあるとき、Bへの変更がAの状態に有意な影響を与えるならば、AはBに依存する」と定式化される。
同論文は、依存の一種として「データ依存」を挙げ、ホセ・カルロス・マルティナット・メンドーサ(1974年リマ生まれ)の《Brutalism: Stereo-Reality Environment 3》(2007年、テート所蔵、受入番号T13251)を例にとる。この作品はGoogleからのライブなデータを必要とし、それが得られなければ「検索のライブ性という有意な特性が損なわれる」。テートの保存修復家は、ライブであることを作品の有意な特性として扱い、その特性が第三者のサービスに依存していることを明記している。
同論文はさらに、マルティナットが二つを言い分けていたことを記録している。作品が常にライブの接続を持ち、検索エンジンにつながっていることは、彼にとって重要である。一方で、当初使ったGoogleについては、同等の結果を返すかぎり将来ほかの検索エンジンに置き換えてよいと述べている。守られるべきなのは接続が生きていることであって、その相手が誰であるかではない。作家自身が、引き受けと、引き受けを果たすための依存先とを、別のものとして指定している。
ホイットニーの《BOB》の材質行は、同じ二つを一行のなかで並べている。「ライブ・シミュレーション」「無限持続」が有意な特性で、「人工知能サービス」がそれを支える依存先である。目録の一行が、守られるべき条件と、それを支えている外部の稼働を、同時に記載している。
ここで区別が要る。「油彩、カンヴァス」は記述である。誰も何もしなくても、明日も本当のままである。「無限持続」は記述ではない。誰かがプラグを挿していなければ、今日から偽になる。「人工知能サービス」も同じで、誰かがサービスを動かし、誰かが払い続けていなければ、材質として書かれたものが無くなる。
前者は材質の記述であり、後者は引き受けの記載である。目録は両者を同じ欄に、同じ書式で並べる。
この区別が有意な特性という語では足りないのは、有意な特性が「守られなければならない条件」を指すだけで、その条件が一度きり満たされるのか、途切れずに満たされ続けなければならないのかを言い分けないからである。依存という語も、資源のあいだの関係を指すだけで、目録がそれをどの欄に書くかまでは言わない。二つの美術館が同じ作品について食い違ったのは、まさにこの、目録上の位置においてであった。だからこの差分に名前を与える。
対称に収まらない例を二つ挙げておく。ひとつはM+の記録である。M+は「ライブ」を書かず、「無限持続」も書かなかった。引き受けの記載を含まない形で同じ作品を目録に入れることは可能であり、実際にそうされている。もうひとつはフィーノ=ラディンの一般化である。「テクノロジーを用いる芸術作品はすべて、本来的にパフォーマンスである」。この立場からすれば、記述と引き受けの区別はこの語に固有のものではなく、テクノロジーを使う作品すべてに及ぶ。どこまで及ぶのかは、この記事では決まらない。
結び
「ライブ・シミュレーション」という語は、鑑賞の場では確かめられないことを述べている。だからこの語の運命は、鑑賞ではなく記録の側で決まった。チェンは自分の散文からこの語を外し、作品表示の行に残した。ホイットニーはそれを材質として採用し、「無限持続」と「人工知能サービス」を書き足した。M+は採用せず、実行の速さを寸法の欄に書いた。そのあいだ、実際に機械を組み、動かし、止めていた保存修復家は、止まっているあいだ作品は存在しないと書いている。
1998年の用語集の起草者たちは、この語が乗っている軸が連続量であり、三つの箱がその上の恣意的な切れ目にすぎないと、定義そのものに書き込んでいた。2011年に、その但し書きは削られた。同じ語を美術が借りたとき、借りられたのは但し書きの無いほうの版である。
参考文献
- Ian Cheng, Live Simulations, Spector Books(ライプツィヒ)/ Kunsthalle Düsseldorf, 2015年4月, 416pp, ISBN 9783959050159. spectorbooks.com ↗
- Ian Cheng公式サイト(2026年8月31日閲覧). iancheng.com ↗
- Migros Museum für Gegenwartskunst, "Ian Cheng: Forking at Perfection", 2016年2月20日〜5月16日. migrosmuseum.ch ↗
- Serpentine Galleries, "Ian Cheng: BOB", 2018年3月6日〜4月22日. serpentinegalleries.org ↗
- Serpentine Galleries, "Ian Cheng: Emissaries", 2018年4月24日〜5月28日. serpentinegalleries.org ↗
- Whitney Museum of American Art, Ian Cheng, BOB (Bag of Beliefs), 2018–2019, acc. P.2021.3. whitney.org ↗
- M+ (香港), Ian Cheng, BOB (Bag of Beliefs), 2018–2019, object no. 2020.133. mplus.org.hk ↗
- Cass Fino-Radin, "How Do You Care for Artificially Sentient Art?", frieze, 2022年11月15日(誌面初出はfrieze 231号). frieze.com ↗
- Department of Defense, DoD Modeling and Simulation (M&S) Glossary, Modeling and Simulation Coordination Office, 2011年10月1日. acqnotes.com ↗
- Department of Defense, DoD 5000.59-M, DoD Modeling and Simulation (M&S) Glossary, 1998年1月. acqnotes.com ↗
- Patricia Falcão, Annet Dekker, Pip Laurenson, "An Exploration of Significance, Dependency, and Virtualization in the Conservation of Software-based Artworks", Electronic Media Review, vol. 4 (2015–2016). resources.culturalheritage.org ↗