分散型計算は、ネットワークでつながった複数の計算機が、ひとつの処理や共有の状態を分担して進める計算の形態である。処理を一台の中央の装置に集めず、各計算機が部分を担い、互いに通信して結果をそろえる。障害に強く規模を広げやすい反面、計算機どうしで状態の食い違いをどう解消するか(合意形成)が中心的な課題になる。
ブロックチェーンは、中央の管理者を置かない分散型計算の一例である。多数のノードが同じ台帳を保持し、合意の手続きによってトランザクションの順序と結果を確定させる。そのため、特定の主体が単独で記録を書き換えたり消したりすることは難しく、そこで実行されたプログラムの結果は、参加者全体に共有された状態として残る。
事例
2026年10月にNEORT++で開かれた「自己破壊芸術展」は、ステートメントで「分散型計算環境」を、作品がコードとして実行され、状態を変化させながら存続できる場として位置づけた。グスタフ・メッツガーが物質に組み込んだ「自ら変化し、最終的には失われていく作品」という構造を、計算そのものの性質として実装できる条件とみなしている。