デューティサイクル(duty cycle)は、一定の周期のうち、機械や装置が負荷を受けて動作している時間の割合をいう。国際電気標準会議の用語集 IEC 60050 は、ある時間間隔に対する、途切れずに負荷がかかっている時間の比と定義し(851-12-03、日本語では「使用率」)、0から1の値、または百分率で表すとする。たとえば10分周期で60%なら、6分間動いて4分間休む。電動機や溶接機では、休みを含む運転の型を決めるために使われてきた。
作品に当てはめると、展示のために動き続けているように見える装置が、実際には一日や一週間のうちどれだけの時間動いているか、そしてその時間を誰が決めているかを言うための語になる。動いていない時間に届いた入力は、次に動きはじめたときにまとめて処理されることがある。
事例
荒川零一《assumevalid》(2026)の展示ノードは、ブロックハッシュの先頭で小説を一文字ずつ綴る。作家は会期3日目の2026年10月4日、会場の開館時間(14時〜19時)にだけ採掘させる設定 -minehours をソースに加えた。それ以降、チェーンのブロックは毎日14時00分から18時59分のあいだにしか作られておらず、ノードのデューティサイクルは約21%(24時間のうち5時間)である。夜の間に送られた取引は溜まり、翌日14時00分00秒のブロックに300件余りまとめて書き込まれる。設定は曜日を持たないため、ノードは休館日の月曜・火曜にも書いている。2026年10月に NEORT++ で開かれた「自己破壊芸術展」に出品された。