二元論とは、心と身体、あるいは精神と物質を本質的に異なるものとして区別する立場を指す。提供された文脈では、主に心身二元論として説明されており、古代ギリシアのプラトンに代表される魂と肉体の分離の思想と、17世紀のデカルトによる近代的な定式化が中心に挙げられている。プラトンは、不滅の魂と可滅の肉体を区別し、魂は死後も存続し転生すると考えた。一方、デカルトは思考する精神(res cogitans)と延長を持つ物体(res extensa)を別個の実体とみなし、心は非物質的で身体とは異なる次元に属するとした。

この概念は、マインドアップロードの議論とも関係づけられている。文脈では、二元論的伝統は「心と身体を切り離し、心だけを存続させる」という発想と響き合うとされ、情報化された心が肉体から独立して存在しうるかという問題の思想的背景として位置づけられている。ただし、アリストテレスのように魂と身体の不可分性を主張する立場もあり、心身二元論は常に対立する見解とともに論じられてきた。したがって、二元論は単なる古典的学説ではなく、心が物質から離れて存在可能かという問いをめぐる継続的な論争の枠組みでもある。